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日本遺産ソムリエ・インタビューシリーズ

「日本遺産」を通じて地域の魅力を掘り起こす!トラベルライター・土庄雄平さんのチャレンジとは?

トラベルライター・日本遺産ソムリエ

土庄 雄平 さん

土庄雄平さん

Profile

愛知県豊田市出身。愛知へUターンをして、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然や暮らしに一歩踏み込む情報発信に精を出す。美味しい地元グルメを探しながら、名古屋市内の色彩豊かな自然を愛でるのがルーチン。記事掲載は、山と渓谷/トラベルjp/まっぷる/TABIPPO/旅色/岐阜の旅ガイド/Yahoo!ニュース(地域情報)など25媒体以上。

Web

Yahoo!ニュースエキスパート「ベストエキスパート2024」にて、地域クリエイター部門グランプリを受賞した、トラベルライターの土庄 雄平さん。土庄さんは「地域を知る上で、日本遺産は欠かせない」と考え、2024年春に日本遺産検定を受験し、「日本遺産ソムリエ」となりました。これからはライターの枠を超えて、地域のブランディングや、新たな価値を届けていく活動にも力を入れたいとのこと。そんな土庄さんに、日本遺産の魅力、地域への思いを語っていただきました。

インタビュー:小林こず恵 / 日本遺産普及協会

名古屋にこんな素晴らしい場所があったのか!?とワクワク

ーー土庄さんはトラベルライターとして活動していらっしゃるそうですね。

はい、トラベルライターとして様々な旅の記事を書いています。自転車や登山など、アウトドア系の記事が多いですね。また、大学時代に歴史を専攻していたこともあって、トラベルライターの活動でも歴史や文化に触れていますが、今後は地域のアイデンティティや地域ならではの文化をもっと深く知って、そして届けていけたらと思っています。

撮影した吉野山の風景
撮影した吉野山の風景

ーーそうした思いが「日本遺産」への興味と重なったのでしょうか。

そうかもしれません。最初に日本遺産を知ったのは、地元・名古屋にある有松のまち並みを訪れたときでした。

トラベルライター として活動し、全国各地をご紹介するようになった一方で、コロナという事情もあり、地元へも目を向けるようになりました。ですが当時は、名古屋といえば「名古屋めし」くらいのイメージしかなくて・・・。そうした中でたまたま有松を訪れた際、日本遺産に認定されていると知りました。まちを歩けば今でも絞り染めの暖簾を目にすることができ、今でも東海道の賑わいを伝えてくれるような気がして、「名古屋にこんな素晴らしい場所があったのか!?」とワクワクしたことを覚えています。

撮影した有松の風景
撮影した有松の風景

有松絞りの展示などが楽しめる有松・鳴海絞会館に行って絞りの実演を楽しんだり、現地の方と対話をしてストーリーを聴いたことで、「もっと知りたい」とより興味を持ちましたし、有松のまちを巡ることで、地元がより好きになりましたね。

「日本遺産」は、その土地で受け継がれている魅力的なストーリーを認定するものですが、現在でもそのストーリーを現地でしっかりと辿れる・味わえるということが驚きでした。

▼ 土庄さんが書いた有松の記事
https://tabippo.net/japanese-heritage/

「日本遺産」の勉強は、地方理解の第一歩!?

ーーそれは素敵な出会いでしたね。そうした中で「日本遺産検定」をとろうと思ったきっかけは何でしたか。

大きくは2点あります。

1点目は、先程の有松のことをきっかけに、改めて「地域の魅力をもっと深く知りたい」と思ったからです。受験を通じて、学びが深まるはずだと考えました。

かつて日本全国を自転車で旅していたことがあるんですが、その際、「地域の文化が失われてしまうかもしれない」という現状を目の当たりにしました。たとえば愛媛県岡村島では、一面にみかん畑が広がりとても美しい風景を見ることができますが、農家の引き継ぎ手がおらず、このまま維持できるか分からない、というお話を聞きました。

こうした問題は、様々な地域で起こっていること。解決には、その場所の魅力や価値を知り、熱量高く活動できる人材が鍵になるのではないかと思います。「日本遺産」を勉強することで、地方理解の一助となるのではと考えました。

2点目は、新たな旅のきっかけになると思ったためです。旅を計画するとき、どうしても自分が好きなスタイルやジャンルに寄ってしまいます。そこで真っ白な気持ちで、日本遺産の104のストーリーから訪れる地域や巡り方を決めてみるのも面白いかも!?と考えました。そうすることで旅の楽しみ方が広がったり、地域についての理解が進むのではないかと考えました。

ーー「日本遺産」を学ぶことで、トラベルライターとしての幅も広がりそうですね。

そうですね。自分は、ただ観光スポットを紹介するのではなく、地域の価値を掘り起こす・地域の新たな魅力を発信することをやっていきたいので、日本遺産を知ることで、語れることが増えそうです!

きっとご共感いただけるトラベルライターさんもいると思うので、みなさんも学んでみることをおすすめします。

「地域をもっと盛り上げていきたい」という強い思い

ーー実際に、検定に向けて「日本遺産」の勉強は大変でしたか?

もともと基礎知識がある地域やストーリーに関してはスッと入ってきたので、そんなに苦労しませんでした。なので、知らないストーリーを重点的に覚えるように意識しました。朝早く起きてスキマ時間に地道にコツコツ覚えていくみたいな地道な作業ですが・・・(汗)。

また、勉強して面白かったのは、たとえば鯖街道など、自分が行ったことがある場所も出てきたんですが、「日本遺産の視点からみるとこうだったのか!」と新たな発見があったり。神社など、「点」では知っている場所も結構ありましたが、「こういう背景があったのか」「ここと繋がっているのか」など、「面」で理解できたことです。

今、仕事で関わっているいくつかの地域も、勉強する中で「こんな文化があったのか」と新たな発見があり、「ぜひその文化を取り上げたい」と現地の方に伝えたら、とても喜んでくださったというエピソードもすでに出てきています。

ーーいろいろ発見があったようですね。見事合格して、「日本遺産ソムリエ」になったわけですが、これからどんなことにチャレンジしていきたいですか。

引き続きトラベルライターとして日本遺産を取り上げたいとは思いますが、ライターの枠を超えて、「地域のブランディングや、新たな価値を届けていく活動」をしたいと考えています。日本遺産ソムリエはそのためのスタート地点。

やはり、根源には「地域をもっと盛り上げていきたい」という強い思いがあります。日本遺産の知識が身につき、日本遺産ソムリエになったことで、よりレベルアップできたと思っています。日本遺産を知ることは、先人たちが成し遂げたことを学び、その地域ならではの価値を磨くヒントを見つけることにもつながりますから。

これまで日本全国を旅したり、トラベルライターの活動を通じて、日本各地にはその地域の風土に根ざした素晴らしい文化があることを実感しました。それをしっかり守りながら、新たな価値創出ができる人材になりたいですね。

北海道大雪山で撮影した一枚
北海道大雪山で撮影した一枚

ーーこれからの活動、とても楽しみにしています!

【土庄雄平さんの活動情報】

土庄さん執筆「旅色」の記事ページ
https://tabiiro.jp/plan/planner/tonoshoyuhei/

土庄さん執筆「TABIPPO」の記事ページ
https://tabippo.net/traveler/tonosyouyuhei/

土庄さん執筆「Yahoo!ニュース」の記事ページ
https://news.yahoo.co.jp/expert/creators/tonoshoyuhei

受賞実績
https://www.foriio.com/yuheitonosho/categories/%E5%8F%97%E8%B3%9E%E6%AD%B4